漢方コラム〈2〉
2009/05/01
2. 漢方薬は長く飲まなければ効かない、治らないのですか
漢方治療は「もと(原因・本質)」を治す「本治療法」と「めじるし(標的・症状)」を治す「標治療法」とがあります。わかりやすくいえば【体質改善】の為の治療と【今苦しい、つらく、悩んでいる症状を取り去る】為の治療があります。
皆さんが思っている「漢方薬は長く飲まなければ効かない」というイメージはこの「本治療法」を行っている場合が多いのです。やはり長い間をかけて病気を作り上げてしまった身体を元の身体に戻すまでには、やはりそれなりに、長い時間が必要になります。
治療期間の目安として、一般的に症状(病態;病気の状態)がおこってから治療を始めるまでの期間と、少なくとも同じくらい期間がかかるとされています。発病して1年であれば少なくとも1年の治療期間が必要です。では10年以上前から苦しんでいる場合はこれからもまだ、10年以上苦しまなければならないのかというとそうではありません。先にお話した漢方治療には本治と共に標治の治療を行いますので現在、皆さんがお悩みの症状の改善は治療開始により、早い時期で見られるはずです。「再発しない身体にする為にはその位の期間が必要なのです」ということです。
漢方治療は漢方薬を飲むことだけでなく、症状を起こす原因を取り除く為に生活様式や生活習慣の改善、食事療法、運動療法など様々な養生(命を養う為に節制し、健康を増進させる)をあわせておこなうことで、病気に打ち勝つ、皆さんにとって最も適した健康な身体にすることです。
但し、漢方薬も急性症状の改善には非常に短期間で効果が得られます。風邪などの症状(悪寒、発熱、頭痛、身体のだるさ、節々の痛み)などは「おかしいな、風邪かな」と感じた時点で漢方薬を飲み、同時に必要な養生を行えば、数時間の間には症状が改善され、普段通りに生活ができるようになります。
このように漢方治療は一概に「長く飲まなければ治らない」ものではありません。





